大震災がもたらした教訓と日本経済の再生-1

東北における大震災が発生してからちょうど一カ月が経ちました。
今回の大震災は我々日本人に多くの教訓をもたらしました。
人によりその思いは色々あるとは思いますが、私なりに大震災がもたらした教訓を振り返ってみました。

ひとつは自然の力の凄まじさとその恐怖。
日本人は自然と調和して生きてきた民族です。自然に対して畏敬の念するら持ってきたと思うのですが、いつの間にかそのことを忘れてしまっていたのではないでしょうか。その意味では今後、自然との調和、エコといった風潮が日本全体に非常に強まってくると思います。次に極度に電力に依存した社会のもろさです。電力がなければ何もできない、何も進まない社会となっています。突然電気がとまったらどうするか。国全体はもちろん、個々の企業や家庭においても常に頭に置いておく必要があるとつくづく思い知らされました。
したがってこれからは節電、省エネ意識が益々強まるでしょうし、自家発電装置なども売れると思います。

次に東京一極集中の危険性です。
確かに大地震でした。しかし、東京だけでみれば震度5弱から5強でした。見方をかえれば地震国日本において東京はこの程度の地震で機能不全に陥ってしまいました。もし東京直下型なり、東海沖地震なりもっと大きな地震が東京を襲ったらどうなるのか。この危険性は前々から指摘されてきたことですが、この際、首都機能の分散化を真剣に考える時です。大阪を中心に西日本へのシフトが進む可能性があります。

次に放射能汚染の怖さと原発のもろさです。
想定外だったと東電や国は言っていますが、元々東北の太平洋沿岸地帯はこれまで何度も津波で痛い目に合ってきた地帯です。地震学者の人達からみれば想定内の津波であり、現に国や電力会社に対して一部研究者から津波への備えの脆弱性が指摘されていたようです。
一方、一旦放射能に汚染されるとその地域は致命的な打撃を受けます。単に電力がストップするだけでは済まない事態に陥ることが明らかになっています。日本を攻めるには原発を破壊することがもっとも効果的ということが世界中にさらされてしまいました。それはなにも日本だけでなく原発に依存するすべての国の弱点であり、今後テロ対策も含めて原発の防衛コストはとんでもないことになるのではないかと心配です。代替エネルギーを早急に考えないといけなくなると思われます。脱原発は避けられないと思います。

首都機能と同様、企業における資材・部品等の調達一極集中の危険性です。
国際競争力強化のもと、日本企業の多くは特に中小企業はオンリーワン戦略を取ってきました。
一方でコスト低減と生産性効率化の視点から生産拠点と仕入れ先の収れん化を進めてきました。国際的な競争力を有する単一製品の一拠点生産方式です。
今回、これがアダとなりました。トヨタはエアーバックが入らなくなり生産がストップしました。富士通はメモリーが入らなくてサーバーの生産がストップしました。ムラタ電子はたった10円の部品が入らなくて携帯電話の生産ができないそうです。建設業者は合板が入らなくて工事ができず、印刷会社はインクがなくて仕事が受注できません。こんなことがいたるところで発生しています。
いずれも国内のオンリーワン企業に依存していました。早くこれら製品の生産を開始しないといかに国際競争力を有していてもこの事態が長期化すれば、他国の企業に取って替わられてしまいます。かと言って生産拠点や仕入れ先のの分散化はコストアップを招き価格競争力の低下を招きかねません。

神戸震災で神戸の港湾機能がストップしている間に韓国の釜山に取って替わられてしまったようなことにならないよう、日本企業はまさに今、リスクヘッジと生産効率のバランスという難しい命題を突きつけられています。将来に向けて今後も発展していくために日本企業は正念場を迎えています。

いろんな教訓をもたらした今回の大震災ですが、依然状況は非常に厳しいものがあります。
ですが、私は日本再生は十分にできると思っています。というか再生しないといけません。それは国同様、我々民間企業も同じ試練を迎えることになります。今日は長くなったのでここまです。来週は、日本再生の過程の中で今後我々企業がどうあるべきか再生のポイントについて話をしたいと思います。


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