大震災がもたらした教訓と日本経済の再生-2

先週は大震災がもたらした教訓について話をしました。

問題はこれからどう日本経済を、再生していくかどうかです。
我々、企業はどうあるべきかです。

ちょっと前ですが、テレビを見ていたらこんなシーンが流されていました。
ウォシュレットトイレを外国に持ち込み外国人がどんな反応をするかという番組のコーナーでした。
一回目がロシアで、二回目がドミニカでした。いずれも日本に留学している現地の方々が自分の実家に持ちこむスタイルで私はロシア編は見てなかったのですが、ドミニカ編は実に傑作でした。
番組ではトイレシャワーとして紹介され、自宅のトイレに設置されるやいなや、家族どころか親戚中が興味津々でトイレに入ります。
そしてドア越しに「ウォー」とか「あ~あ~」とか、ビックリというか気持ちよさげというかそんな声漏れてきます。
その度に留学生はしてやったりの笑顔です。
なかにはトイレから出てくるなり、「これは革命だ!このトイレには未来がある!」と叫ぶ青年までいます。
ドミニカ編ではその留学生の娘を日本に取られたような思いから日本嫌いになった母親がすっかり感激して「日本が好きになった」と娘に抱きつきます。
そして一同に「日本人ってすごい」と繰り返し、繰り返し感嘆の声を上げていました。

日本にはまだまだこのうような独創的な商品、技術、サービスが数多く残されています。
まずそうした日本の企業が持つ財産を総ざらい、総棚卸をして世界に打ってでるべきです。
我々が当たり前と思っていることが実は大きな財産であることをもう一度見直すべき時です。

また、これまで選択と集中化を進めオンリーワンがもてはやされてきましたが、オンリーワンの問題点も今回浮き彫りになりました。
オンリーワンはもちろん大きな強みですが、オンリーワン同士が結びついてオンリーツーになる戦略とかもでてくるのではないでしょうか。
もちろん自前でオンリーツーになれればいいですが、企業合併とかM&Aとか,業務提携とか、強みと強みを持ち合いさらに強くなる。
今後、M&Aや提携がキーワードになりそうな気がします。

また、長期停電になった時の備えや仕入れ先を過度に特定企業に依存しないというのも今回の教訓でした。
電気も仕入れも別ルートを確保しておく。
いざとなったら切り替えられる体制を取っておくべきかもしれませんそして最後に我々企業として心して置かないといけないのは、増税とインフレへの備えです。震災復興費はとんでもない金額になることは誰の目にも明らかです。
借金まみれの日本がこれ以上借金を重ねることは厳しいと思います。
だから税金を上げるしかないと、一部の政治家は盛んに言っています。
私は個人的にはこの機に乗じて安易に増税で対処してしまおうというように思えます。
財政再建と震災復興がごちゃまぜ状態の混乱した議論が行われています。
明らかに増税ありきの議論はおかしいし、かつ一歩間違うと消費税の増税で一気に大不況に陥る危険性が大です。
そうなれば復興どころでなくなる可能性だってあります。
考えただけでぞっとしますが、本来はこの危機を活かして新たな日本再生の理念やビジョンを優先するべきなのに、今の日本の政治状況を見ているととんでもない判断間違いをしそうな気がしてなりません。

ただ、我々は評論家的にそれを批判していても仕方ないので、最悪のことも想定して会社運営のかじ取りをしていくしかありません。
一方で、海外からの物資の調達は避けられず、デフレから一転してインフレになる心配も捨てきれません。
適度なインフレというか、デフレ脱却で収まればベストですが、今の政府にそんな知恵者がいるとも思えない。
となると増税にインフレというダブルパンチが企業や家計を襲います。決してマイナス思考で言うのではありません。
常に最悪のことも想定しておくべきで、厳しい不況の時代が来ると覚悟しないといけないというか、備えあれば憂いなしと思っていた方が無難です。
そうなると当たり前の商品やサービスを当たり前に売っているのでは生き残って行けません。
ウォシュレットのような独創性あふれる商品やサービスを提供する企業でなければ益々生き残りは難しいと思います。
その意味でこれからの我々中小企業は本当に厳しい生存競争にさらされると思います。

当社も当然その渦中に巻き込まれていきます。当社が提供する独創性とは何か、付加価値とは何か。
今まで以上に真剣にそのことを考えなければいけません。そのためには王道を行くことです。
企業にとっての王道は決して奇をてらうのではなく皆でベクトルを合わせ、知恵を絞り、地道な工夫と改善を根気よく続けていくことです。
これしかないと私は思っています。


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