なでしこジャパンの快挙が教えてくれた日本人の原点

海外に行くと日本人の感覚や感性がおかしいのだろうかと思う時が多々あります。

客を客とも思わない店員。

いい加減な交通機関や公的な立場の人達。

だまされた方が悪いといった感覚。

売り込みが激しい商売人。

感情もあらわにしてしゃべる街の人達。

上げれば切りがありません。日本じゃ通用しない言動がごく普通の社会。

でも、行く外国の先々で同じような経験をすると、むしろその方がメジャーで謙遜とか、謙虚とか、和とかを

重視する日本人の感性の方がマイナーで、グローバル化するということはこうした日本人の美徳と言われ

る部分をそぎ落とすことなんだろうかと最近私は思い始めていました。

女子ワールドカップの日米決勝戦を見るまでは・・

祝日の月曜日、その日は友人とのゴルフが入っていました。

それでも、この歴史的な一戦を見ないと末代までの後悔と思い、午前4時起床して、世紀の決戦を見てい

ました。

でも私は99%、日本は負けると思っていました。

確かに、”なでしこ”はここまで頑張りました。

でも、でも、アメリカは強い。体が大きいだけじゃない、スピードもある。シュート力は抜群です。

どう見ても勝てない。

前半のアメリカの猛攻をなんとかしのいだものの、後半、相手に一瞬の隙を突かれて1点を許します。

やっぱりな~でも、ここまでがんばったんだから・・

そんな私の諦めの境地とは裏腹に彼女達は勝負を捨てません。

きれいなシュートじゃないけどまるで押し込むような執念の同点ゴールを決めます。

延長戦にもつれ込んだ決勝戦。

どうなることかと思っていたら、延長戦前半、警戒していた相手のエースに見事なヘディングシュートを

決められます。

それでも後半、今度は沢キャプテンが芸術的な同点ゴールを決めます。

私は飛び上がりました。後は皆様ご存知の通り、PK戦でアメリカを圧倒し、見事、なでしこジャパンは

世界の頂点に立ちました。

もし、日本とアメリカのチームを個々のポジションごとにそれぞれ勝った、負けたと選手力を比較したら

沢以外はほとんど日本は負けと出たのではないでしょうか。

個々の力の劣勢をチームの団結力でカバーしたと言わざるを得ません。

個性を活かすよりチームワークを優先する。それによって個性がよみがえってくる。

体力で、スピードで勝る相手を、とにかく根気よく走りまわって、1対1では勝てなくても1対2で、1対3

でつぶしに行く。

なでしこの戦いぶりはそんなサッカーでした。

彼女達の年収は平均2~3百万円。ほとんどの選手がアルバイトで食いつないでいます。

飛行機はエコノミー。つい最近まで雑魚寝の宿泊だったそうです。

男子サッカー選手はJリーグでサポーターやマスコミにちやほやされ、飛行機はチャーター機かビジ

ネスクラス、ホテルは4星以上と決まっているそうです。

さらになでしこリーグのスポンサー企業はこの不景気で相次いで撤退。

そんな虐げられた環境の中で、彼女達は日本人の特性を生かしきったサッカーで頂点を極めたわ

けです。

かって日本代表チームの監督を務めたオシム氏は「日本サッカーを日本化する」と言いましたがそ

れを実現したのが図らずも男子チームではなく、なでしこだったのではないでしょうか。

私は勝敗が決まった後の興奮の中でそんな思いを強くしました。

何も日本は無理に世界に合わせなくてもいいではないか。

日本は日本化でいいのだ。

柔よく剛を制す。なでしこの勝利はまさにそれでした。

日本人が世界と戦う原点がそこにある。

個を捨て、チームのプレーに徹する。

相手のラフプレーに対しても抗議よりもプレーを優先。

なでしこはW杯のフェアープレー賞にも輝きました。

シュミレーションのようなみっともないプレーをしたがる選手は一人もいません。

武士道にも通じる潔さ、それでいて決して諦めず大きな相手に食らいついていく。

日本人としての原点の大切さを教えてくれた歴史的な決勝戦でした。

日本の企業の有りようも同じだと思います。

稲盛さんはよく社員とのベクトルを合わせなさいと言いますが、団結力こそ日本人の原点なのだ

と思います。


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