両極端をあわせもつ

盛和塾の機関紙の裏表紙に「今ここに生きる塾長の一言」というコーナーがあります。
その8月号に一緒に福井塾で学ぶWさんが寄稿していました。
彼は実父の急逝で24歳で急きょ、社業を継ぐことになるのですが、リーダーとはどうあるべきなのか、若い彼は悩みに悩みます。
たまたま塾長例会で経営問答の機会を得ます。
彼の悩みに塾長は以下のように答えます。
「経験もなく最年少のあなたが、謙虚にして驕らず社員を先生とし、周囲が一目も二目も置くぐらい教わっていく姿勢を貫くことが一番大事です。一方、トップが率先垂範して、大将としての後ろ姿を社員に見せて我に続け!と、部下を叱咤激励して引っ張っていく。そこについてこれる奴だけで俺は勝負するというそんな一面も必要なのです」
この両極端をあわせ持つ教えを得て、彼は経営者としての覚悟が定まったと書いています。

稲盛さんのフィロソフィにおいて重要なポイントがこの両極端を合わせ持つだと私は思います。
例えば「思いやりや利他の心、感謝の心」に対して「大善の心」「闘争心を燃やす」
思いやりや優しさだけでは会社は運営できない。
時には「絶対に受注するんだ」とか、「やり遂げてみせる」といった闘魂が必要です。
時には我が子を千尋の谷に突き落とすような激しい厳しさも必要です。
優しいだけの上司は、部下を成長させることはできないのです。

「大家族主義で経営する」に対する「実力主義の経営」
「地味な努力を積み重ねる」に対して「夢を描く」「高い目標を持つ」
「素直で、謙虚になる」一方で、「自燃性の人になる」
「最後まで頑張る強い意志」に対して「感性的な悩みをしない」
その他、当社のフィロソフィ手帳には取り上げていませんが「成功するまであきらめない」に対して「土俵の真ん中で勝負する」というのもあります。
いずれも両極端の教えを説いているようにみえます。

稲盛さん自身も、「自分は二重人格者じゃないだろうか」と真剣に悩んだ時があったと述懐されています。
仏の稲盛から、がらっと鬼の形相に変わる時があると古い塾生から聞いたこともあります。
稲盛経営哲学を学ぶ時、単純に一つの教えだけ判断するのは危険です。
経営には細心さと大胆さの両方が必要だというのもよく言われることですが、常に対の考え方を意識しながら学ぶという視点がいると私は思います。
手帳を作ったひとつの意図がそこにあります。
何か悩んだり、迷った時に直ぐに開いて二つの考え方を理解する。
そう意識すれば必ず糸口は見えてくると私は思います。


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