新たな事業に取り組むための心得

KDDIの携帯電話進出のエピソードがフィロソフィに出てきます。
携帯電話の前身とも言うべき自動車電話事業に新規参入するかどうかを役員会で議論しています。
自動車電話ならうちがやると天下のトヨタが名乗りを上げていました。
KDDI、当時は第二電電という社名だったわけですが、稲盛さんは「いずれ携帯電話の時代が来る。今この分野に参入すべきだ」と主張します。

しかし、当時の社長以下、役員全員が稲盛さんの意見に反対します。
「NTTでもうまくいっていない。最先端を行くアメリカですらうまくいっていない。
まして第二電電はスタートしたばかり、それすらまだ軌道に乗っていないのに、自動車電話なんて無謀もいいところ」というのが他の役員の意見でまさに孤立無援の状態に陥ります。
その時、ちょっと調子もんの役員が「会長のおっしゃることは正しいとおもいます。
この際、やるべきだと思います」

四面楚歌の中で、まさに援軍登場というわけです。
稲盛さんはうれしくなって「じゃ、俺とお前の二人でやるか」とい言います。
実際は2人できるわけなどないのですが、他の役員も渋々、これに従います。
この自動車電話事業が携帯電話へと発展していくわけです。
もし、この時のお調子者の役員がいなかったら今の”au”はなかったかもしれませんね。
一方で、稲盛さんの先見の明には感服するしかありません。

なんでもお調子者の言葉に乗ってやればいいというわけではありませんが、何か新しいことをやろうとする時、必ず抵抗勢力が現れます。
理由は成功するという確証を示すより、失敗するという理由を示す方がはるかに簡単だからです。
私に言わせればやれない理由を探す人は塾長はとかく頭のいい人に限ってと言っていますが、私は頭のいい悪いに限らず、最近の易きに流れる風潮を反映してやれない理由探しをしているだけだと思います。
本来、必ず成功する、あるいは必ずやれる確証なんて示せるわけがないのです。
そんなものが示せるのならとっくに他の人がやっています。

自分個人の仕事だってそうです。
「やったことないからやれない。わからない」当たり前です。
でも、やらなければ勝ち残れないとしたら自分を信じてやれると思うしかないのです。
もちろん思うだけでなく地道に努力を重ねる気概と根性は必要です。
あるいは実行するための問題点や課題を洗い出し、それを克服するための戦略や準備は必要です。
それが整ったら必ずやれると信じて実行あるのみです。
これを稲盛さんは「楽観的に構想し、悲観的に計画して、楽観的に実行する」と言っています。
ただし飛び石は打ってはいけないとも言っています。
あまりに今の事業とかけ離れたようなことに手を出すなという戒めです。
いずれにしてもやる前からやれない理由を探すようなマイナス思考の社員にだけにはならないようにしましょう。
これは本当に百害あって一利なしです。


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