瞋痴は百害あって一利なし

「百害あって一利無し」と稲盛さんが言いきっているのが、御釈迦様の教えにある三毒の煩悩の「貪瞋痴」です。
トンとは貪欲のことです。
あれもこれもと欲張り、自分だけが良ければいいという利己の心です。
ジンとは瞋恚(しんに)であり、怒りを表しています。
「よく怒る人は、欲が深い」と言います。

たしかに、欲の深い人ほどわがままで怒りやすい。
このように、貪と瞋は親戚関係と言えます。
通常の「怒り」というのは、瞬間湯沸器のようにすぐカッとなることですが、瞋恚(しんに)の“に”の恚(いか)りは、恨みに恨んで怒ることだそうです。
したがって「瞋恚」は、ねちねちと嫉妬心からいつまで怒ることを指しています。
こうなったら何をやっても上手くいくわけないですよね。
最後に痴は愚痴です。
欲張って、上手くいかず、怒り心頭で、最後は愚痴る。
「痴」は、疒(やまいだれ)に知と書く。
つまり、知恵が病気なのであり、ついでに言えば、愚痴は、梵語(ぼんご)で馬鹿という意味なのだそうです。
愚痴を言ってばかりの人は「知恵が病気にかかって、馬鹿なことをいう愚かな人」だということになります。
挙句の果てに俺はついていないとか、あいつが悪いとか、さらにはふてくされて、拗ねて、斜に構えてひがんで人生を送る羽目になる。
まさに百害あって一利なしなのですが、我々は誰もがそうしたマイナス思考のスパイラルに陥る可能性というか、危険性を持っている。
何故なら以前にもお話した通り基本的にマイナス思考が人間を縛っているし、豊かな時代は生きていくのにさほどの苦労をしないから貧しい時代よりもより「貪瞋痴」にはまりやすい。

終戦後の日本のように生きていくのがやっとの時代だと愚痴などこぼしている暇もない、とにかく生きることに真剣にならざるを得ない。
怒っても、愚痴っても腹はふくれないし、誰も構ってもくれない。
少しでも食料などがもらえると人の情けが身に染みて自然と感謝の思いがこみ上げてくる。
対して今の時代はちょっとやそっとのもらい物で感謝の念がこみ上げてくることはない。
豊かだがある意味不幸な時代でもあります。
だから稲盛さんはひたすら感謝して、謙虚さを身に着け、自分の心から傲慢さを追い出し、「貪瞋痴」を消さなければ人は幸せになれないと言っているのです。
蛇と牛が、同じ水を飲んでも、蛇はその水を毒にして出すが、牛はその水を乳にして出す、というたとえがあります。
要は物事のとらえ方次第なのです。
面倒なことが発生しても、上手くやれたら面白いかもと思うか、なんでこんなこと押し付けられるんやと怒るか。
面白いかもしれないと受け止めた方は当然成功の確率は高まるし、失敗してもその経験は生きてくる。
嫌々やる方は失敗の確立が当然高くなるし、失敗すればだから言わんこっちゃないと憤り、上手くいったらいったでやる前の怒りや愚痴りはどこかに行って俺がやったからやと傲慢になるから、どっち転んでもいいことない。
自分自身の考え方、受け取り方次第で人生は百八十度変わるのです。
難しいかもしれませんが、当社の社員の皆さんは、是非とも貪瞋痴という三毒の煩悩を心から消しましょう。
それが物心両面の幸せの実現にも通じると思います。


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