人との和がもたらす意味とは

「液体空気で冷却したガラス管の中に息を吹き込むと、平常の心理状態の時は息の揮発性物質が液化して無色に近いが、その人が怒っていると、数分後に管の中に栗色のカスが残る。
苦痛や悲哀の時は灰色、後悔の時は淡紅色となる。
この栗色の物質をネズミに注射するとたちまち興奮し、その人の憎悪や憤怒の激しい時は、その息のカスは数分でネズミを殺してしまう。
一時間の怒りの息のカスは80人を殺すに足る毒薬を出し、この毒素は従来の科学の知る最強の猛毒である。
故に、悪感情を抱くことは結局その人の体内に毒気が鬱積してその人を自殺に導くものである」

これは昭和の影の宰相と言われ、平成という年号を当時の政府に推薦した日本における陽明学者の第一任人者だった安岡正篤の本の一説です。
さらに彼は「人間の長い長い歴史的経験から生まれた言葉の中には真理の含まっているものが多い」とした上で、「あいつの毒気に当てられた」というようなことは真実なのである、と言い切っているし、世界最古の医学書といわれる「素問」の第一巻第一ページ「上古天真論」には人間のあらゆる疾患の最大原因は「怒り」にあると書かれているがこれも誤りのない事実であるとしている。
御釈迦様が三毒の煩悩は己の身を焦がすと看破したように、私達の体調と心のあり様は、私達が思う以上に密接であるということです。

私達集団が物心両面の幸福を実現しようとする時、この怒りはもちろん、妬み、恨み、不平・不満・愚痴を排し、互いが相手を思いやり、信頼し、助け合うような和気があふれる組織でなければなりません。
お互いに毒気を吐き合っているような会社に存続意義はありません。
むしろなくなった方が世の為です。
もちろん間違いを行えば厳しくしかるといった大善の気持が必要ですが、単なる怒りに任せての感情の爆発は、相手に対して毒気を吐き、自分の体に毒気を充満させるだけのことであるということです。

また、日頃の生活態度が三毒の煩悩以外にも、不平・不満・愚痴、あるいは後悔から来るボヤキや嘆きといったマイナス思考に支配されている人は、毎日、毒気というカンナで我が身と心を削っているようなものであり、これではその人には一生ラッキーは巡ってこない、というか幸運を自ら遠ざける生き方をしていると言いたほうがいいかもしれません。
塾長が考え方を変えなければならないと言われる所以はここにもあると思います。
いずれにしても私は先ほど和気があふれる会社にしたいと言いましたが、実態はまだまだですが、その意味では今さらながら国の在り方の根本を「和をもって尊しとなす」とした聖徳太子という人はすごい人だと思います。
国名を大きな和と書いて大和としたことにも深い意味を感じます。
日本人の良さはこの大いなる調和にあるわけで、アメリカや隣国の韓国始め世界中の混乱を見るにつけても自国に人と人の和がなくなったことにすべての問題が発生している。
大いなる和が大事だと痛感させられます。
ただ、その大和魂が年々希薄化していることに日本の根本的な危機があるのだと最近思っています。
大和魂なんていうと戦前の特攻隊のように聞こえるかもしれませんが、これはまったく逆用されたもので、その意図は大いなる調和ということです。
すべてにおいてこの調和という感性というか感覚が大切なのだと思います。
そのことは会社においても、国においても一緒なんだと思います。
和を持って運営される会社にしなければならないと改めて思います。


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