日大アメフト部の事件から学ぶ企業価値の在り方

日大のアメフト部の選手が、練習試合でライバル校である関西学院大のクオ―ターバックを不法なタックルで大けがさせた件が大きく報道され社会問題になっています。
一歩間違えれば下半身不随になりかねない大けがです。
5月22日、そのタックルを仕掛けた日大の20歳の選手がテレビで姿を現し、謝罪会見を行い相手の選手とチームに頭を下げました。
その場で監督、コーチからの指示であったことを明らかにもしました。
涙を浮かべながらの見ていても胸が痛くなる会見でした。
彼はこれをもってアメフト辞めざるを得ず、かつ日大にも居れなくなるでしょう。
一生その十字架を背負って人生を生きていくことになりました。
おそらく刑事事件になるでしょう。

何故、日本代表選手にも選ばれるような一人の優秀な青年をここまで追い込まなければなかったのか。
これは明らかに私が皆さんに話すように目的(価値)と目標(事実)の取り違いです。
もし仮に、日大アメフト部が「one for all  all for oneの精神でアメフトを通して身体と精神を鍛え、社会に有意義な人材を供給する」とチームの意義を定義していればこのようなことは絶対にありえないでしょう。
学生選手権で関西学院に勝つことは目標ではあっても価値ではありません。
でも勝つことにチームの目的、つまり価値を置いてしまい、だから何をやってもいいと暴走した、その典型的な例です。
当社にとって価値は経営理念の追求です。
目標は経常利益10%以上の高収益企業の実現です。
でも目標到達のためなら何をやってもいいとなれば明らかに経営理念逸脱です。
公明正大に利益を追求することが求められます。
では、地域社会で公明正大であれば問題がないのか。
他地域に犠牲なり迷惑をかけるものではあってはなりません。
では国内であればいいのか、他国に迷惑をかけるものではこれも問題です。
自分の国で公明正大だと言って他国を侵略すればそれは戦争です。
それはかつての日本であり、今の北朝鮮も自分のことしか考えていません。
つまり狭い範囲で都合よく公明正大と定義して何をやってもいいとはならない。
自分だけが、あるいは自分の家庭で、あるいはチームで、会社でOKであればいいと言うものではない。
自ずとそこにはフェアプレー精神や利他、社会貢献という判断基準がありそれに照らしてもおかしくないものでなければなりませんし、その範囲は国はもちろん、地球、宇宙まで広げて考えなければならないはずです。
もちろん当社は地球や宇宙規模で考えるまでの事業をやっているわけではありませんが、究極的にはそこまで考えて事業を展開するのが企業の使命だと思います。

話が横にそれたかもしれませんが、今回のアメフトの問題はそれほどマスコミが注目しない練習試合であった点にもある種のいやらしさを感じます。
1人の青年の人生を台無しにし、大学として恥をさらし、アメフトという競技を自ら貶めた。
なんとも残念でなりません。
しかし、目的と目標を取り違えることは案外誰でも陥る罠です。
会社ならずとも自分の家庭でも、趣味の世界でも、地域社会でもどこででもです。
自分だけのためじゃないと言いながら、自分の家族のことしか考えない、自分の町内のことしか考えない、自分の会社や所属業界のことしか考えないという罠です。
その時自分に問いかけることはそれは利己ではないか、狭い範囲の利他で自分に都合よく考えていないかと我が身を振り返ることだろうと思います。
偉そうな言い方になるかもしれませんが、日大の監督さんが、コーチの方々が、少しでもそういうこと、つまり稲盛フィロソフィを学んでいればこんな事件は起きなかっただろうにと悔やまずにはおれません。
本当に残念です。


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