ウサギもいればカメもいる

大学卒業者の採用活動の時期について何かと物議を呼んでいるこの頃ですが、通常、企業というものは人の採用に際しては、優秀な人、能力の高い人を採用しようとします。
上司の立場の人も誰もが自分の部下は優秀な人がいいと思います。

しかし、長年採用面接をしてきて思うのですが、一番戦力になるのは素直に一生懸命に仕事を頑張り続けることができる人だと私は思います。
まさに稲盛塾長がおっしゃっている通りだと思います。
もちろんそれでいて能力が高ければなおいいのですが、そのような人はなかなかいません。
とは言え、真面目だけでいいかと言えばそうでもありません。
考えることができる人、つまりどうすれば効率よく仕事ができるか、質の高い仕事ができるかと考えることができる人です。
それが創意工夫を生み、仕事をより発展的にしてくれます。
これが一番優秀な人なのです。

このような仕事ができる人というのは、社内の教育で育てていくことができるのではないかと私は思っています。
先週に続いてS社長の登場です。
5年程前にどうしても入社したいといって入って来た従業員がいたそうです。
その人はどちらかというと現場での覚えがあまり良くなく、色々な人について現場の仕事を学びましたがなかなか人並みに仕事が出来ず、当時の上司が「他の会社に行って自分に合う仕事を探してはどうだ」と話をするほどだったそうです。
しかしながら本人はどうしても頑張りたいと主張した事、当時の人事の責任者が何とかしてやってくれといった事で仕事を続ける事となりました。
もちろん当時の査定は非常に悪く、いつも最低の評価だったそうです。

しかしある時から評価が少しずつ上がって行って今年の夏の賞与では上位の成績になったのです。
責任者に聞くと以前は全く仕事の能率が他の人と比べると落ちていたがある先輩社員が仕事のやり方を教えるのではなく、心の持ち方を教えて「周りを気にする必要はない。ひとつひとつ自分の覚えた事を自信を持って進めるようにすれば必ず仕事は一人前に出来る」と話をし、忍耐強く教えて行った事で少しずつ能率が上がる様になってきたそうです。
その後、標準時間で仕事が出来る様になったその社員は自分の過去の経験を活かして、新入社員に教える事が非常に上手くなったとの事でした。
今では責任者が「新人が悩む事がなくなって非常に助かっている」と感謝するまでになったとのことです。
プロ野球などで優秀な選手が優秀なコーチになるとは限らないなどとよく言われますが、優秀な故に苦労を知らず、悩む後輩の心を慮ることができないというわけです。
苦労人の方は驕ることがありませんから人を育てるのも上手く、人望も集まるのはよくある例です。

ウサギとカメと言い換えてもいいかもしれません。
会社にはウサギもいれば、カメもいます。
大事なことはウサギタイプの人はその才能を私物化することなく、謙虚さを自分に言い聞かせ、カメタイプの人を見習うことです。
カメタイプの人は能力は未来進行形だと信じてウサギタイプの人の仕事ぶりを参考に自分なりに少しでも近づこうと地味な努力を重ねながら創意工夫を考えることです。
ただし、この前提は素直なカメさんです。
カメさんなのに傲慢では手の付けようがありません。
このタイプはまず人の忠告や指導を素直に受け入れられるように、自分を素直に変えないとどうにもならない。
でないと何をやっても上手くいきません。
ウサギさんタイプは往々にして素直でない人が多いのですが、先に述べたようにカメタイプをバカにせずに学ぼうとする謙虚さがいりますから、ここでも素直であることが要求されます。
素直が一番とはまさにこのことです。
以上のことがウサギとカメそれぞれに自分を成長させるための要諦だと思います。
今朝のフィロソフィは素直な心を取り上げます。


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