全員営業の意味するもの

京セラの持ち味のひとつにインハウスベンチャーという考え方があることを最近知りました。
京セラでは新製品については営業も製造もすべて既存のラインから切り離してしまうそうです。
自分で開発したものを開発者自ら売って歩くということです。
そして独立採算で自立を促すというのが京セラの考え方です。
それをインハウスベンチャーと稲盛さんは読んでいます。
ベンチャーの集合体が京セラというわけです。
開発者自らが売って歩くわけですから、当然、商品のことは誰よりも知っています。
究極の事業部制とも言えるのかもしれません。

当社は開発は開発、営業は営業、サポートはサポートというように横割り組織で事業部よりも業務の専門性を重視した組織になっているわけです。
どちらの組織も一長一短あるとは思いますが、高収益でかなり経営に余裕がないと採算が取れるまで社内ベンチャー組織を維持できないとは思います。
ただし、あれもこれも売る営業は自分が得意な製品とかサービスに偏りがちで社内で不採算商品やサービスを抱え込むことにもなります。
ただ、今のような不景気になってくると全員営業の意識が重要ですから開発やサポートの方々も自分も営業だとの意識を強く持ってくれないと会社は維持できません。
もちろん営業の頑張りは重要です、営業のプロがプロとしての力量を見せてくれないと営業という組織が社内において地盤沈下してしまうということにもなりかねません。

では、営業のプロとはどのようなタイプか。
「営業とは売った量が多いから偉いというわけではありません。売り手と買い手の間で利益のシェアを分け合うという葛藤に上手く対応できる営業を私は偉いと思っています。」
これが稲盛さんは営業のプロの定義です。
利益のシェアという考え方の中には、単に収益率が高い営業が偉いといっているわけではなく、自社の利益率が高くかつその商品なり製品によって買い手も利益が出るということを言っていると思います。
売上高が高ければいいというものではないというのはそういうことであろうと思います。
従ってそのような葛藤に上手く対応できる人であれば開発であろうとサポートであろうと営業のプロなのです。
そんな力は自分にはないとは思わないでください。

稲盛さんは一芸に秀でた者は万般に通じるとよく言われます。
つまりシステム開発という分野で秀でることができれば十分営業として通じるということです。
口八丁、手八丁が営業だなんて思う必要はありません。
むしろそうでない方がお客様の信用を得られます。
なぜなら一芸に秀でるためには素晴らしい人間性を持っていなければならないとも稲盛さんは言われているからです。
ですから開発やサポートの方が営業もできるかどうかはその人が営業資質を有するかどうかにかかっているのではなくその人の人間性にかかっているのです。
営業もできるということはある意味、その人の人間性が高いということの証明でもあります。

一方で営業の方は自分は営業に秀でなければなんにも通用しないということになりますし、開発者やサポートの人が営業を兼ねるという京セラ的な考えになっていくことでしょう。
開発やサポートの人は自分にできるはずだと信じて、営業は営業のプロだということを証明するために、全員営業の心構えでこのコロナ不況を乗り切らなければなりません。


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