運を味方にできるかどうかはすべて自分の心次第

今月のフィロソフィは夢を描くとその仕事ぶりが常に前向きで建設的であるの２つです。
夢を描くのは、夢だから実現されなくてもいいというわけではありませんよね。
誰もが実現出来たら素晴らしいと思って夢を描くわけです。
ですが夢を実現させて素晴らしい人生を歩んでいる人もいれば、夢は実現されず、いつしか夢そのものも忘れてしまい、普通に日常を淡々とこなしている人もいます。
では、その差はどこから来るのでしょうか。
努力の違いでしょうか、そもそも能力に大きな差があったからでしょうか。
もちろんそれもあるとは思いますが、私は一番大きいのはその人が運を味方につけたかどうかだと思います。
というか運が味方に付かないと夢は実現できないと断言できます。

県内大手企業のある社長さんが社員採用の条件の一番に上げたのが運がいい人かどうかだと言われたことがあります。
私もそれほど運というのは大事なのだと思います。
この運について稲盛さんは以下のような表現をされています。
「運、ラッキーを呼び込む人は、強い願望をもつと同時に、非常にきれいな明るい心をもっている人ではないでしょうか。そういうものが、うまくラッキーを誘導してくれるのです。ラッキーは来るものではなく、自らつくり出していくものなのかもしれません」
運は自らつくり出すもの、この理解がまず必要です。
生まれた時から運命は固定化されているものではなく、変えていけるもの、あるいはつくっていけるもの、これを著名な陽明学者の安岡正篤は立命と呼んだのです。
そして運命を好転させていくためには稲盛さんが言われるように願望の強さときれいな明るい心を持っているかどうかがポイントなのです。
夢を実現させている人を周囲は能力とか、家柄といったものに目を向けがちですが、その人の心のあり様の方が大切なのです。
その方が説明がつきます。

昔の盛和塾はさした能力もない、育ちも良くない、あるのは思いや情熱だけ、それでも成功しているという社長さんがごろごろいました。
人もうらやむような才能や裕福な家に生まれたのに人生が転落した人も一杯います。
ここが非常に大事なところで自分の周囲に起きる事象すべて自分の心が呼ぶわけですから、ラッキーも呼べれば、不幸も呼び寄せることになるのです。
何事にも前向きで明るい心の人にはそうしたプラス思考の明るい人が、後ろ向きで暗い人にはネガティブで暗い人が集まってきます。
類は類呼ぶとは上手くいったものです。
同じように運もラッキーも明るく前向きな人に寄って行き、ネガティブで暗い人には悪運が寄ってくるだけです。

最近、浅見帆帆子さんというエッセイストの方の本を読みました。
若い女性を中心に人気の方で、講演会を開けば満杯になるとか。
私はまったく知らなかったのですがその方が次のように言われています。
「いいことが続いた後には必ず悪いことがやってくると思っている人が結構多いが運は上がったから下がるというものではない」
そして、もしもいいことの後に悪いことが起こるとしたら、たぶん次の三つの理由によるのだというのです。

１、次は悪い事が起こるのではないかと自分で思っている。だからその強い意識が引き寄せている。
２、よいことが起こったのはすべて自分の力だと思っていて感謝が足りない。
３、何かを犠牲にして我慢したからこそ、上手くいったと思っている。

そう思い込んでいると犠牲がなくては上手くいかない人生になる。
フィロソフィを学んでいるみなさんならこれわかりますよね。
一番目の自分の思いが悪いことを引き寄せるというのは自分の周囲に起きる事象すべて自分の心の反映ということですよね。
二番目のよいことが起きたのは自分の力と思う人は、傲慢だから感謝の思いはなく、謙虚でもないから不幸を招き寄せる。
三番目は何か犠牲にしているという一種の被害者意識です。
趣味とか、あるいは家庭サービスを犠牲にしたから思いが叶ったという思考パターンとなってしまい、最後は自分はこれだけ我慢したのにという思いが強くなりすぎると恨みや傲慢の念に支配され、不幸になっていきます。
描いた夢を実現させていくためには、気持ちを前向きに明るく保ちながら自分の心を高め、物事をどれだけﾎﾟｼﾞﾃｲﾌﾞに捉えられるかにかかっています。
それでしか運を味方につけることはできません。
今月の２つのフィロソフィはまさにセットなのです。
今朝のフィロソフィはその仕事ぶりが常に前向きで建設的であるです。