人生の目的とは

稲盛さんは、人生の目的について、「人それぞれ育った環境も歩いてきた道も違う。それでも人生の目的は自分の持つ魂を浄化、純化、深化を遂げるために生きている。」と言われています。
魂が浄化されることで宇宙の意志と調和できるのだとも言われています。
宇宙の意志と言われるとなかなか私達凡人はピンと来ないのですが、宇宙は慈悲とか慈愛とか美しいパワーで覆われており、それと調和することが人として生を得たことの目的でもあり、それによって人の人生は好転していくのだと、お釈迦様もキリストも言われているわけです。

２千年以上にもわたって人類が語り継いできた尊い聖人たちの教えですから、素直に受け入れた方がいいのだと思っています。
お釈迦様の教えに輪廻転生があります。
人は生まれ変わりしているという教えですが私はこれを信じています。
多くの人間の深層心理の研究結果でも、前世や過去世の記憶を呼び起こす事例が報告されています。
生まれ変わりしているから、この現世で出会う人は自分と縁があり、また来世で合うかもしれない。
そう思えば人との縁を大切にし、自分勝手な付き合い方ではダメだと自分を戒めることもできます。
仮に、輪廻転生などないとすれば、現世が良ければそれでいいと思ってしまうし、たかだか短い自分の人生を面白おかしく生きればいいとなる。
易きに流れるのが人の常ですから。

今の人生は一度きりかもしれないけど、次の人生もあるのだと思えば、私達はこの人生をより大切に生きていこうと思えるのではないでしょうか。
「死んだことがないから私にもあの世があるかどうかはわからないけど、死んだら終わりだと思って、もしあの世があったら困っちゃうので、あると思って心の準備をしおいた方が慌てないで済む。」と、なんとも稲盛さんらしい表現で言われていたのを聞いたことがあります。
本当のことは私にも分かりませんが、仏教の概念である輪廻転生を信じることによって、人はもっともっと魂を磨かなければならないと思える様になれるんだと思います。
下品な魂やきたない心を持った人より、きれいな魂や心を持った人になりたいではないですか。
だったらそう思えるような思考回路、すなわち輪廻転生や宇宙の意志のような概念を私は信じた方がいいと思うわけです。
それで人生が上手くいくならなおさらですし、仮に上手くいかなくても次の人生で上手くいくと信じればいい。
そして、魂を磨く方法として一番大切なことは、他人のために尽くすということであり、利他行を行うということだと稲盛さん始め、多くの方々がそのように言われているわけです。

利他の実践はなかなか難しいことですが、まずは特別なことをすることではなく会社の仕事でお客様や仕事の仲間のことを思いやることから始めることだと思います。
また、私も含めた役員やマネジャー、リーダーの方々はそのポストにあることが私は利他行の実践だと思うわけです。
部下を育てる、部下を思いやって感謝することは立派な利他行です。
上司の立場にある人はそれだけ利他が実践できるわけです。
私はそのように考えるようになって人生が開けたような気がします。
今朝は宗教ぽい話になりましたが、まぁ、私にだまされてみなさいとは言いませんが、稲盛さんやお釈迦さまたちにだまされるなら本望ではないですか。
今朝のフィロソフィは宇宙の意志と調和する心です。