何故、福井の有効求人倍率は高いのか!?

福井県の有効求人倍率が6月も1を超えています。少し前月より悪化してはいるのですが、1を超えているのは福井県だけで、全国トップとなっています。これだけ見ると福井は景気はそこそこということになります。
先日、そのことである地元のアナリストから「何故福井の有効求人倍率が高いと思いますか」との質問を受けました。私は即座に原発の点検要員の求人が常に発生しているからだと思うと自信を持って答えました。
するとその人は「確かにその側面は間違いなくあります。でも、原発のない嶺北だけでみても隣の石川や富山よりも高い。原発だけでは説明がつかない」と突っ込まれました。
私もえっそうなのと思い返事ができないでいると、さらに「求人は高いけど、その一方で求人を出す企業の賃金は下がっています。これっておかしいと思いません」
確かにそうです。需要と供給で価格が決まるという経済の原則に反しています。
私は答えが見つからず、う~んとうなってしまいました。
彼の解説はこうです。他県は福井に比べ大企業のウエートが高い。それら大企業は中国等の新興国に早々と進出、震災後もさらに進出を強めている。
一方、福井は中小・零細企業がほとんどで、新興国に出たくともでれない。いわゆる空洞化がそれほど進んでいない。
したがって福井の企業の多くは、新興国との価格競争にさらされている。したがって求人を出しても賃金は上げらない、上げられないということになる。
製造業の空洞化はそれほど顕著ではないので、企業側の求人ニーズは存在する。しかし、中国を中心とする新興国との厳しい価格競争で苦闘しているのが福井の企業の実態で、決して有効求人倍率が高いからと言って状況がいいわけではないと彼は言いたかったのかもしれません。
彼の説が正しいのかどうかは私にもわかりません。
共稼ぎ世帯の高さなども影響している面もあるかとも思います。ただ、彼の説には確かに説得力がありました。
当社は直接新興国との競争をしているわけではありませんが、それは回りまわって我々のビジネスにも跳ね返ってくることも事実です。
経済のグローバル化の中で、激しい国際競争が起きており、行政の一部には有効求人倍率が高いと自慢げに語る人もいますが、だからといって喜んでばかりいるのはお門違いだと改めて思います。


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