ふたつの道

私が若かった頃の男性アイドルと言えば、郷ひろみ、野口五郎、西城秀樹でした。
アイドル御三家と言われてそれこそ一世を風靡した3人です。
私は男なので別にそれほどこの3人に関心があったわけではありませんが、私なりにこの3人を評した時、歌のうまさは野口五郎、ダンスなら西城秀樹、郷ひろみはただ可愛いだけで、歌は下手、ダンスも下手、すぐに消えると思っていました。
というかほぼ同世代の人間としてバカにしていたかもしれません。

先日、その郷ひろみのコンサートがBSで流れており、女房と二人で見ていました。
以前は直ぐに消えると思っていた郷ひろみですが、私の予想に反して今も活躍しています。

見る影もなく太った西城秀樹は、脳こそくで倒れ、歌どころではありません。
野口五郎も歌手としての出番はなく、チャリテイーゴルフなどでその名前を見るだけで、二人とも完全に過去の人です。

これに対して郷ひろみは、15歳でデビューしてから40年以上に渡り第一線の歌手であり、ヒット曲も10曲やそこらではありません。
30は軽くあるでしょう。
彼のデイナーショーのチケットはプレミアがつき、そう簡単に手に入りません。
同じ御三家でこの格差はなんなんだ!と、私はいつも思っていました。

「デビューして、人気が出始めて、周りが僕が何をしても許してくれる。僕は有頂天になったけど、そのうち気がついた。周りのみんなは、どうせ2~3年で消えるアイドルだ。今のうち好きにさせておけと思っていることを・・」
テレビのインタビューに郷ひろみはそのように答えています。
若かった私が思っていたことを彼は十分に感じていたのです。

「このままの自分ではダメだ。19歳の時、我がままを言って1カ月、ボイストレーニングとダンスの修行のためニューヨークへ行った。もちろん1カ月やそこらで変わるものではない。でもこうして何度もニューヨークに渡り、時には3年間も滞在し、45歳の時、僕は決定的なものを手にすることができたんだ。そしてやっとこの世界でやっていける自信がついたんだ」

彼は何をニューヨークで手にしたのか具体的には言っていませんが、足かけ20年以上に及ぶ修行の日々が平坦なものでなかったことだけは間違いないでしょう。
「毎日、何回腹筋しているかって? 多すぎて答えられない。7~800回といったとこかな」
「何故、そんなに頑張れるのかって? それは僕が郷ひろみだからさ」
彼はまさにプロです。

今でもデビュー当時のスタイルを保ち、歌とダンスは格段に磨きがかかり、最近は渋さも加わり、ギター一本でのバラード曲もしっとりと聞かせてくれます。
先日、「また逢う日まで」を大ヒットさせた尾崎清彦が人知れずなくなりました。
生まれ持った歌のうまさ、声量の良さでは郷ひろみより彼の方がはるかに上だったでしょう。
にもかかわらず晩年は浮浪者のような生活だったとか。
この差はなんなのでしょう。

「人の人生には2つしかないと僕は思っている。楽な道と苦しい道と。選ぶのは自分。僕はいつも苦しい道を選んできた。何故なら楽な道を行っても何も得るものはないことを知っているから。苦しい道はへたしたら終わりはないかもしれない。でも得られるものははるかに大きい」

この言葉を聞いて私はドッキとしました。
稲盛和夫さんが、これとまったく同じことを言っているのです。
二人は住む世界は違いますが、その生き方、考え方は同じなんですね。
昔、”君たち女の子、僕たち男の子”と歌っていた郷ひろみを見てバカにしていた自分の不徳をただただ恥いるだけです。
郷ひろみはすごい人です。


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