シンプルな道徳感こそ大切に！

以前、盛和塾の例会で、稲盛塾長から聞いた話です。
親が子を思う気持ちはＤＮＡに刷り込まれている。
これはすべての動物に共通しているそうです。
しかし、子が親を思う気持ちはＤＮＡには刷り込まれていないそうです。
なるほどなぁ～と、思いましたね。

ここからは私なりの解釈で稲盛さんの教えではありません。
したがってひょっともすると違っているかもしれませんが・・

人はもちろんですが、どんな動物でも親は必死に子育てします。
でも、育った子供はあっさりと親元を離れ、巣立っていきます。
そうでないといつまでも子供が親離れしないと親は次の子供を育てられませんから、種の保存という観点からもそれが自然の摂理なのでしょう。
従って親が子を思うのは動物として当たり前で自慢することでもなんでもない。
ましてや子を見捨てる親、虐待するような親は動物以下だと言える。

一方で親孝行ができる人は動物以上、つまり人としての尊い行為ができる人ということになります。
昔から親孝行しないさいと、戒めてきたのもそういうことなのかもしれません。
さした親孝行もせずに来た私は自分が情けなくなってしまいました。
まさに親孝行したい時に親はなしです。
せめて残された私の嫁側のお母さんだけでも大事にせなあかんなと思っています。
最近になって温泉に連れて行ってあげたり、母の日に花をあげたりしているのですが、なんせ慣れないことをしているものですから先方は気持ち悪がっているかもしれません。

こんな風に思うようになったのもフィロソフィの影響ですが、稲盛さんのフィロソフィに接していると昔、お爺ちゃんやお婆ちゃんが言っていたようなシンプルな道徳感が蘇ってきます。
今の日本人がなおざりにしてきた人としての基本的な価値観を改めて教えられます。
これもまた、フィロソフィの意義だと最近感じています。
親孝行しなさいと言われた昔の教えと同じように「嘘ついちゃだめですよ」「真面目に正直に生きなさい」もよく言われた教えです。
シスケンフィロソフィの中で「真面目で正直である」は、最もプリミティブで昔の道徳を教えてくれるようなベースとなるフィロソフィだと思います。
では、読まさせていただきます。