日本の家電業界は何故、韓国・中国に負けたのか

先日、静岡で経済同友会の大会があり、論客で知られる三菱ケミカルの小林社長が講演されました。
私がその中で一番印象に残ったのが何故、家電・エレクトロニクス分野で中国や韓国に負けたのかという点です。
カーナービ、液晶テレビ等々、いずれも日本が開発した商品の国際競争力が最初の100%とからわずか数年で25%以下に急落しているグラフを見せられて、私はここまでひどいのかと愕然としてしまいました。

小林社長は「日本は新たな商品を開発して販売し一時は世界を席巻した。
だがそれは数年で終わった。まさに技術で勝って事業で負けた。
これが今の日本経済の実態だ」さらに続けて「日本の企業は自前の作り込みにこだわり、せいぜいがすり合わせレベルだが、中国・韓国・台湾の発想はモジュール化だ」と言い切っていました。
つまりパーツを徹底的にモジュール化し単純化し、さらには自社が苦手な分野は外注に出してしまう。
後はアッセンブリするだけです。
デジタル技術を背景に徹底したモジュール化で標準化を進め、コストダウンと効率化を進めた。
そして自前技術に酔っていた日本をさっさと抜き去り、世界市場を抑えてしまった。
これが今の実態です。

それでも日本の技術力は高い、現に部品は日本製だとたかをくくっている人がいますが、彼らから見れば日本はモジュール化されたパーツの仕入先に過ぎないのです。
最初からモジュール化を想定して次の商品開発を進めている中国や韓国には日本の大手総合メーカーはこの調子ではいつまでたっても追いつけないでしょう。
ソニーが再度、大幅赤字に転落したのがそのよい例でしょう。
「技術者の本分はコストダウンにある」稲盛さんの教えを実践しているのは中国や韓国ではないでしょうか。
当社も今期、モジュール化と標準化をイコールにした開発の目標を掲げていますが、古くて新しいこのテーマを解決しないことには私たちの明日はありません。
出来上がったものをモジュール化し、標準化するというのが今の発想ですが設計段階からモジュール化、または再活用を考えて進めないと劇的なコストダウンにはならないと思います。
出来ない理由はいくらでもあるでしょう。
そこからできる方法を考えることが今当社に望まれている技術力なのです。


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