新津春子さん、「私は清掃のプロになる」

NHKのプロフェッショナルで羽田空港の清掃員の女性リーダーが取り上げられていました。
彼女は「清掃とは心配り」を信条に羽田空港が2年連続、世界1清潔な空港に選ばれる原動力となりました。
彼女の清掃ぶりが紹介されていましたが、単なる掃除の域を超えており神業と言っていいレベルです。

一見、ピカピカに見える床でも彼女は角度を変えて何度も見直し、少しの汚れ、ほこりも見逃しません。
驚くのは80種類の洗剤を駆使し、洗面台の水垢や汚れを取り去りピカピカに再生します。
それだけでなく人目につかない洗面台の裏側まで同様にピカピカにし、さらに排水溝に鼻をつけて嫌な匂いがしないかまでチェックします。
洗剤の配合を間違えたり、散布する時間が長すぎたりすると逆に腐食させてしまい台無しになってしまうのですが、彼女はその寸前を見極めて磨き上げます。
これは彼女しかできない技術なのだそうです。

彼女の名前は新津春子さん。
中国からの残留孤児の2世で、子供の時に両親に連れられ日本に渡ってきました。
中国では日本人は帰れと言われ、日本に来たら中国に帰れと言われる。
私は何者なのか?!
高校を出ても雇ってくれるところはなく、唯一、清掃会社に職を得ますが、清掃員の地位の低さを思い知らされます。
彼女は言います。
「誰も私と目を合わせてくれない。そこに私がいないかのように通り過ぎていく」
そうして24歳の時、彼女は羽田空港に配属され、そこである上司と運命的な出会いをします。

出会った上司は「清掃のプロになれ」「心をこめないときれいにすることはできない」と彼女に徹底的に教え込みます。
「自分にはこれしかない。私は清掃を極めたプロになる」彼女はそう思い定めます。
そうして3年後、技能選手権に出場し、予選ではありますが2位に入ります。
こうして彼女の挑戦が始まります。
30年後、彼女は200人の清掃員を束ねるリーダーとして日本1、いや世界1になります。
そして彼女は気がつきます。
「心をこめて清掃していると利用者が目を合わせてくれる。それどころか声までかけてくれる」
話す言葉はたどたどしく、失礼ながら才気あふれる感じはありません。
でも愚直に彼女は精進を積み上げてきました。
まさに継続は力なり、です。

家で家内と二人で見ていたのですが、共に感動し、私は涙が止まりませんでした。
御釈迦様は例え掃除だけでも悟りを開くことができると教え、今でも禅宗などでは掃除は立派な修行の一環として位置づけられています。
私は彼女よりも恵まれた環境に育ち、不遜ながら彼女よりも恵まれた能力を持っていると思います。
でも真面目に一生懸命に仕事に取り組むことの大切さを彼女によって思い知らされたと思いました。
掃除や整理整頓をそのように真剣に向き合ったことが果たしてあっただろうかと恥ずかしくなりました。
恵まれた環境と能力に感謝し、もっと精進しないとバチが当たるとつくづく思い、自分の努力の至らなさを反省した次第です。
本当にまだまだだと思いました。


システム研究所
お客さまのために、社員のために。
ソフト開発、ホームページ制作、パソコンサポート、パソコン教室 などITを通して喜びを提供する企業
株式会社システム研究所

i-通販
ネットショップの受注管理や送り状の通販システムでお困りの皆様。
i-通販(アイツーハン)は、操作ラクラク、業界最安値、無料キャンペーン実施中。
クラウド対応なので即日利用可能、多彩なシステム連携、カスタマイズOK!
電話サポート無料対応。

カテゴリー: ブログ   パーマリンク

コメントは受け付けていません。