すべては整理整頓、清掃から始まる

誰でもミスのない仕事をしたいと思うものです。
ただ、漠然とそう思ってもことは成就しません。

朝礼の前に皆さんは清掃したと思いますが、たかが清掃だと思い、手抜きをする人と一生懸命に清掃に取組む人と二通りに分かれます。
わずか１０分の清掃に集中できず、真面目にやれない人が、仕事に集中し、ミスがない仕事ができるわけはないのです。
稲盛塾長は、フィロソフィの中で「調和の感覚」といっていますが、この感覚が身についていないと手の切れるような製品はできないし、製品の語りかける声に耳を傾けることもできません。
いち早くミスを発見したり、その発生を未然に防ぐといったことができないわけです。
では調和の感覚とはどのようなものなのか。

机の上に置かれた書類が斜めになっていることが何か違和感があるというような感性なのだそうです。
机の上の整理整頓を言い出してから、お陰様で皆さんの机の上は随分きれいになったと思います。
きれいになったことで机の上の物の配置が気になってくる。
これを心掛けていると有意注意が身に付いてきてミスのない仕事ができるようになるというわけです。
さらには手の切れるような製品へと発展していくことにもつながります。
清掃も同じです。
手を抜かず一生懸命に清掃することで細かい汚れや乱れに気が向くようになる。
つまり清掃や整理整頓が有意注意を磨き、製品の声に耳を傾けられるようになり、手の切れるような素晴らしい製品、当社で言えばシステムになっていくわけです。
物づくりの良し悪しは、すべて清掃、整理整頓から始まると言っても過言ではないのです。