塾長と共に京セラをつくったAさんに学ぶ素直な心

今朝も素直な心を取り上げたいと思います。
続けて取り上げるのは一部ではありますが当社でももっと素直になればいいのにと思う方がおられるからです。
稲盛さんは素直は成長の親だと言っています。
よく頑固も必要とか言う人もいますが、芸術家やスポーツ選手ではそういう面もあるかもしれませんが、会社という組織でお客様のために仕事をしている私達にとって頑固であるべき時は人の道にはずれそうだとか、フィロソフィという原理原則から逸脱しそうな時だけだと私は思います。
例えどんな人であろうとも自分への忠告なり注意、アドバイスを受けた時はすべて一旦、受け入れる、先日お話しした二宮尊徳のように。
なかなかできないですがね。

盛和塾機関誌の10号でAさんという方が登場しています。
私の心の中では伝説の人、憧れの人でもあります。
おそらくこの人がいなければ京セラはなかったでしょう。
詳しい説明は省きますが、松風工業を塾長が去った時、一緒に退職した上司といのがこのAさんです。
このAさんが面接において稲盛塾長を「彼の上に人をおいてはならん」と見抜き、採用を決めます。
Aさんの下で、塾長は自由に活躍する場を得ることができます。
稲盛さんの立場が社内で微妙になってきた時、パキスタン行の話がでます。
先方は跡取り息子が京セラで修業した際、稲盛さんに惚れ込んでいたこともあり塾長の派遣を強く希望します。
Aさんは会社に嫌気がさしている稲盛をパキスタンに行かすと返ってこなくなると案じ、自分が身代わりに行きます。

いよいよ京セラ設立となりますが、そのお膳立てをしたのはすべてAさんです。
M電気との仲介となり、Aさんの人柄を信用して、中には自宅を担保にして銀行からの出資をとりつける友人までいました。
会社設立してある大手家電メーカーに営業に行きますと、ある大手家電メーカーはかって松風工業時代にスト破りまでして、ある大手家電メーカーに迷惑はかけられんと頑張った稲盛さんのことなのでとU字ケルシマというテレビ部品の仕事を全部、京セラに回すと言います。
会社が出来たばかり見通しの立たない時、喉から手が出るほど欲しい仕事です。
ところが稲盛さんは「半分でいいです。でないと松風工業に迷惑がかかる」と答えて周囲をびっくりさせます。
Aさんは若干27~8歳の青年の凛とした姿に惚れ直します。
京セラは順調に発展し、2代目社長にAさんが就任します。
就任早々に稲盛さんは社長を自分に譲ってくれと言ってきます。
いずれ稲盛さんが社長になるのが既定路線なのですが、「一年で社長を辞めたら恰好が悪い。もう少し待ってくれ」と頼み込んだそうです。
結果、ほどなくAさんは退任するわけですが、皆さんならどうでしょう。
歳も上、Aさんがいなければ京セラは出来ていない。
もちろん技術的には稲盛さんで持っている会社ではある。
もうちょっとAさんを立ててもいいだろうと思いませんか。
Aさんは冷静に会社の状況や稲盛さんの成長を判断して社長を降りたのだろうと思います。

普通ならそこで一波乱、二波乱あっても不思議はありません。
私はAさんという人は非常に素直な人だったのだろうと思います。
素直な人と言うのは利己的な欲がありませんから、物事をシンプルに、本質を見抜く力が備わってくるのだろうと思います。
多くの人は素直じゃないから、欲に目がくらみ、プライドや見栄が邪魔して正しい判断が自らできなくなっていく。
鹿児島というど田舎から出てきた標準語もろくにしゃべれない青年をたった一回の面接で見抜き、さらに自分の人生をその青年に託すという思い切りの良さというか、判断力の素晴らしさ。
それらすべて素直な心から来ているのだろうと思います。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もある、とのことわざもありますが、自己の欲を消さないことには真理は見えてこない、天の助けもない。
まさに「ことをはかるのは人、ことを成すのは天」なのです。
素直さは利己心を消し、結果、天の助けを受ける効用があると私は思います。


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