IQからEQへ

近年、注目されている能力としてEQがあります、聞かれた方も多いのではないでしょうか。
EQとは「Emotional Intelligence Quotient」の略で、1990年に米国の心理学者ピーター・サロベイ氏とジョン・メイヤー氏により研究された理論だそうです。
日本語では「心の知能指数」と意訳され、一般的には仕事や人間関係において「感情をうまく管理し、利用する能力」であるとされていますが、ICTの進展で人間関係が希薄化し、感情のコントロールが効かない人たちが増えている今日、IQ、つまり頭の知能指数よりも今はEQの方が求められるようになり、注目されているわけです。

EQは他人の感情(心)を感じ取る能力と、自分の感情をうまくコントロールし利用する能力の指標ということのようです。
EQが高い人は相手の気持ちを敏感に察し、自分の気持ちをコントロールして人に接するため、無用な衝突を生むことはなく人間関係を円滑に育む特徴をもっています。
IQはいわゆる「頭の良さ」であり、一般的にIQが高い人は頭の回転が速く記憶力も良いため、学業において高い成績を残すことが多いとされます。
いわゆる秀才タイプですが、いままではこの能力が重視される時代でした。
しかし、ICT技術が時代を大きく変えました。
単純に頭の良さ、記憶力とか計算力といったことだけでいけばAIにはかないっこありません。
でも私は、話はそんな単純なことだけでなく、頭のいい人がその論理力や知識力を生かして、SNSなので極端な意見を展開するとネットからしか情報を得ていない多くの人はその煽動力に抗しきれず、極端な意見へとブレてしまいます。
さらに多様性の時代で様々な特性を持つ人や極端な言動があふれ、その対応力が求められます。
企業経営についてもまったく同様で他企業との関係性、あるいは企業内での人間関係性の維持がより重要になってきています。
今はまさにそのような時代であり、米国の大統領選挙の混乱はその典型だと私は思います。
このような時代にあって求められているのがEQが高い人で、冷静で落ち着いており、素直に相手の話に耳を傾け、冷静で正しい判断を得ようとします。

また「思いやり」を発揮するため、周囲の人からは「良い人」という印象をもたれ、人間関係に波風が立つことは滅多にありません。
他にも特徴があります。
ネットでひろった解説には次な6つの特性が列記されていました。
まず、柔軟性がある。
EQが高い人は何事に対しても寛容です。
自分の価値観と違うものに対しても偏見をもたず柔軟に受け入れる心の広さがあります。
また状況の変化に対しても寛容に受け入れ、上手に対応できる特徴をもっています。
次に共感力がある。
共感力が突出して高いことはEQが高い人の特徴です。
言葉だけではなく、態度や仕草からも敏感に相手の感情を察して理解します。
これは相手の立場に立って物事を考えられるということでもあります。
こうした特徴は相手には「思いやり」として伝わるので、EQの高い人は周囲に慕われる傾向にあります。
3番目に傾聴力、つまりヒアリング力がある。
EQが高い人は相手の話にじっくり耳を傾け、感情を感じ取ろうとします。
決して話の腰を折ったりせず、自分の感情と切り離した上で客観的に相手の話を理解しようとします。
4番目にストレス耐性がある
EQが高い人は相手の感情を察するだけでなく自分の感情にも敏感であり、それを上手にコントロールするため、ストレス耐性が高い傾向にあります。
理不尽な出来事に遭遇しても、それに対する自分の感情を的確に把握し、上手にコントロールし処理することができます。
ストレスを溜めにくく、いつも冷静でいられる理由はここにあります。
そして素直である。
素直であることもEQが高い人の特徴です。
自分が失敗したときや間違えたときは素直に自分の非を認めます。
言い訳や責任転嫁を良しとしない潔さがあるのです。
素直に自分の非を詫び行動を改めます。
最後に粘り強い。
EQが高い人は、粘り強く物事に取り組む姿勢をもっています。
困難に遭遇し諦めそうになったときも自分の感情をうまく処理できるため、途中で投げ出さず今やるべきことに集中できます。コツコツと粘り強く物事に取り組み、やがて大きな成果を上げるのもEQが高い人の特徴です。
以上のような説明がありましたが、まさに人間力が高い人と言えるのだと思います。

私がシステム設計の研修で上げたSEに求められる要素のほとんどを備えているのがこのEQ指数の高い人でした。
特に、傾聴力、共感力というのはその典型で、あまりの一致に私もビックリしたわけですが、心理学的にはこれからはIQよりもEQの時代というのに合点がいった次第です。
そして大事なことはIQは先天的な要素によるところが大きく、訓練によって飛躍的に高めることは難しいとされますが、EQは意識してトレーニングすることで高められる力とされていることです。
つまりIQはその人の能力であり、EQはその人の考え方だと思うのです。
人間力、つまりEQ力は自分の考え方に対する心がけ次第で高めていけるのです。
結局のところすべては稲盛さんの人生の成果の方程式に行く着くのだと改めて思いました。
稲盛哲学の普遍性の高さを米国の第一線の心理学者達が証明してくれたような気がします。
新年第一号の私の朝礼スピーチで取り上げるフィロソフィは稲盛哲学の根幹である人生結果の方程式、考え方×熱意×能力です。
なお次回の朝礼ではEQ力を高める方法について話したいと思います。


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